自分がいないと会社は困るは本当か?気づいている人と気づかない人の差

あなたがいないと会社は困るのかを問いかけられる会社員 独立マインドの磨き方

長いこと同じ会社にいると、「自分がいないと仕事が回らない」「自分が抜けたら会社は困る」と勘違いしてしまいがちです。これは、それだけ責任を持って仕事をしてきたという意識の現れでもあるでしょう。

しかし、少し距離を置いて会社という組織を眺めてみると別の事実が見えてきます。自分がいなくなっても、会社は案外いつも通りに動いていくのです。私自身も、このことには比較的早く気づくことができました。

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早めに気づいて良かった「会社は困らない」という事実

私は会社員時代、「自分がいないと会社は困る」とは、あまり考えていませんでした。もちろん、自分に任された仕事には責任を持って取り組みましたし手を抜いていたわけでもありません。

ただ、自分が会社を支えているという感覚は持たないようにしていました。自分が居なくても、その仕事は誰かが引き継ぐでしょうし、場合によっては仕事のやり方そのものが変わるでしょう。会社という組織は、そうやって人が入れ替わりながら続いていくものだからです。

このことに早めに気づいていたのは、今振り返ってみても良かったと思います。もし「自分がいなければ会社は困る」と本気で思いながら働いていたら、会社を辞めるという決断はもっと遅れたかもしれません。

そして、これに気づかないまま働き続けることには、少し怖いところがあります。会社から必要とされているという感覚が、自分自身の存在価値と結びついてしまうからです。

しかし、組織には個人とは違う底力があります。

たとえば、「3人寄れば文殊の知恵」という言葉がありますが、まさに組織には、人が集まることで一人では考えつかない答えを出す力があります。

自分が長年担当していた仕事であっても、別の人が引き継げば、その人なりの方法で仕事を進めていくものです。最初は多少の混乱があったとしても、時間が経てば仕事は回り始めます。

本当に困るのは会社ではなく自分かもしれない

「自分がいないと会社は困る」と考えていると、会社に必要とされていることが、自分の安心感につながっていきます。頼られること自体は悪いことではありません。むしろ、仕事をするうえでは大きなやりがいにもなるでしょう。

問題は、それが自分がいなければ会社は成り立たないというところまで膨らんでしまうことです。そこまで考えてしまうと、会社を離れることが自分の居場所を失うことのように感じられてしまいます。

ところが、実際に会社を離れてみれば分かります。自分がいなくなった翌日も平然と会社では事業が継続されます。会議も行われ、電話も鳴ります。誰かが自分の仕事を引き継ぎ新しい方法で進めていきます。

少し寂しい現実かもしれません。しかし、これは決して自分の仕事に価値がなかったという話ではなく、むしろ、会社という組織が正常に機能している証拠です。

本当に困る可能性があるのは、会社ではなく自分のほうなのかもしれません。会社の中で必要とされることだけを自分の価値だと思っていると、その場所を離れた瞬間に自分が何者なのか分からなくなることがあります。

気づいている人は会社と自分を別々に考えている

会社と自分を別々に考えられる人は、仕事をいい加減にしているわけではありません。むしろ、会社は会社、自分は自分と考えたうえで自分の役割をきちんと果たしています。

私も当時は、自分の担当する仕事については責任を持っていました。ただし、その仕事をしている自分自身と会社という組織を同一視することはありませんでした。

会社から給料をもらって働く以上、会社に貢献するのは当然です。しかし、その代わりに自分の人生まで会社に預ける必要はありません。

むしろ、生き方自体が上手になっていかなければならない年齢であることでしょう。

この距離感を持っていると、仕事に対する見方も変わってきます。「会社のために生きなければならない」ではなく、「自分の時間の一部を使って会社の仕事をする」と考えられるようになります。

これは、脱サラを考えるときにも大きな意味を持ちます。会社を辞めることは、社会から必要とされなくなることではなく、単に一つの組織との関係が終わるだけです。

気づかないまま働き続ける人に起きること

「自分がいないと会社は困る」という感覚を持ったまま働いていると仕事を抱え込みやすくなります。自分でなければ分からない、自分でなければできないと思うことで他の人に任せることも難しくなります。(これは、若い人が育たないという欲内効果も同時にもたらしてしまう)

その結果、本人は一生懸命働いているのに、いつの間にか会社から離れにくい状態になってしまいます。休むことにも罪悪感を持ち、「自分が抜けたら大変だ」と考えてしまいます。

しかし、会社にとっては人が入れ替わることも仕事の一部です。誰かが退職すれば、新しい人を採用することもあります。残った人が仕事を覚えることもあります。場合によっては、異動や休職、退職をきっかけに仕事の進め方そのものが改善されることさえあるでしょう。

それなのに本人だけが「自分がいなければ」と思い続けていると、会社に尽くしているつもりが自分の人生を狭くしてしまったりします。

だからこそ、長く会社員を続けている人ほど一度くらいは考えてみてもいいと思います。もし明日、自分が会社に行かなかったら、本当に会社は立ち行かなくなるのだろうか、と・・・。

会社に必要とされることと自分の人生は別の話

会社から必要とされることは、もちろん嬉しいことです。「あなたに任せたい」と言われれば、仕事への誇りも生まれます。長年積み上げてきた経験が評価されることにも大きな意味があります。

ただ、それと自分の人生をどう生きるかは、別の話です。会社に必要とされているから残るのか、それとも自分が残りたいから残るのか。この二つは似ているようで、実は大きく違います。

「自分がいないと会社は困る」という考えから少し離れてみると、自分の人生について考える余地が生まれます。会社のために使ってきた時間を、これから何に使いたいのか。仕事以外に、自分には何が残っているのか。

会社は、自分が辞めても続いていきます。そして、自分も会社を辞めたあとに人生を続けていかなければなりません。

だから私は、「会社は困らない」という事実に早く気づいておいて良かったと思っています。それは会社を軽く見るための考え方ではありません。

会社と自分を必要以上に一体化させず、この先、自分の人生を自分のものとして考えるための大切な気づきだったと考えています。

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