会社を退職後に在職中に加入していた全国健康保険協会(協会けんぽ)の健康保険を任意継続した場合でも、期限を迎える前に本人の申し出により任意継続を停止して国民健康保険に切り替えることが可能になっています。
実際に私も昨年の退職時に健康保険は任意継続を選択していましたが1年半経過した今月に国民健康保険への切り替えを済ませています。
退職後の任意継続は途中で切り替えが可能
法改正により2年の任意継続期間が満了する前に、本人の申し出で資格を喪失することが出来るようになったのは令和4年1月1日からとのことです。
それまでは、退職後に任意継続の手続きをしたら満期となる2年を経過するまでは、決められた事由に該当しない限り国保への切り替えができませんでた。
切り替えにかかる手続きは、まず加入先の協会へ資格損失のための書類を提出し、その後協会から郵送された資格損失を証明する通知書を持って市役所(市町村の窓口)へ行き国保への加入手続きをすることになります。
実際に行った健康保険の手続きを次の通りまとめてみました。
協会健保の任意継続をやめる手続き
最初に、任意継続をしている健康保険の資格喪失についての手続きをしますが、今回の例は私が加入していた全国健康保険協会(協会けんぽ)で手続きを行ったケースです(加入している健康保険の種類によっては手続きが多少異なるかもしれません)。
地元にある全国健康保険協会の支部へ直接でむき、受付で任意継続している健康保険をやめたいから手続きがしたいと話をしました。
窓口に案内されてから1、2分ほどの待ち時間後に、専用の書類を渡されそこに必要事項を記入することになります。
記入事項は、氏名住所の他に保険証の記号・番号、申請(届け出)時の日付、と資格喪失日(翌月の1日)など。
当日持参した物は任意継続中の健康保険証だけでしたが、他に提示を求められることはありませんでした。念のため他の身分証明書も用意しておいた方が良いかと思います。
この書類を提出しただけで資格喪失についての手続きは完了とのことで数分で済ませることができました。あとは保険証の返却用(月末を過ぎたら郵送)の封筒を受け取り窓口での手続きは終了。
特に申し出者に対しての控えなどはなく、資格喪失の通知書が後日自宅へ郵送されるとこことです。
なお、資格を喪失する日は手続きを行った日の翌月の1日(最初の日
)と決められており、月途中での国保の切り替えはすることができないようです。
その後、10日ほど経ってから「健康保険任意継続被保険者資格喪失通知書」というA4版の書類1枚が自宅に届けられます。
ここまでで、健康保険の任意継続停止に係る手続きは完了です。
ポイント、決められた用紙に記入して提出、資格喪失は翌月の1日、通知書が届くには時間がかかる(今回の例では10日前後)
続いて市町村の窓口で、国民健康保険の加入手続きをすることになります。
国民健康保険への加入手続き
国保への加入は、全国健康保険協会から自宅へ届いた「健康保険任意継続被保険者資格喪失通知書」を持って市町村の窓口へ行くことになります。
事前に調べたところでは、加入していた健康保険の資格喪失を証明する書類の他に身分証明書が必要とのことで免許証(マイナンバーカードも可)を持参して市役所の窓口へ向かうことにします。
地方都市ではあるものの中核市ということで、窓口の数も多いため最初から案内係の人に「国保への加入申し込み」がしたいと伝えるとすぐに担当窓口を案内してもらえました。
やや待ち時間のあと、担当者へ「健康保険任意継続被保険者資格喪失通知書」を渡し身分証明書の確認を済ませます。
続いて、国民健康保険へ加入するための用紙に必要事項の記入済ませてその場で渡します。記入内容は氏名住所のほか、扶養者の氏名、申請者が本人か代理人かなどになります。
その後、数分ほど待たされた後に作成された保険証を受け取ることがえきました。
このとき保険料の納付など加入時に必要な説明を受けることになりますが、この辺はなんともお役所的な対話説明が進行されます。
続いて、国保の手続きに行ったはずが年金についての説明も別の担当者からさせられそうになります。どうやら市役所では国保と国民年金の説明はセットになっているようです。
年金については別途手続きを済ませてたので交代した担当者へ事情を話して、そこで一連のいうかオマケまで付いた手続きは完了ということになります。
市役所での手続きは所要時間が15分~20分ほど、協会けんぽの支部での手続きがあっさりしていたのと比べ時間がかかりました。
ポイント、資格喪失の書類と身分証明書を持参、保険証はその場で作成してもらえた、
以上が国民健康保険への加入手続きでしたが、各市町村によって手続きの方法が異なるかもしれませんので、加入に関しては該当する役所の窓口に確認したほうが良いでしょう。
切り替えにかかった期間
私が、健康保険を任意継続から国保に切り替えたのは退職後約1年半が経過してからです。
前年の3月31日に退職して、8月29日に「協会けんぽ」の支部で資格喪失の手続きをしています。
健康保険任意継続被保険者資格喪失通知書が手元に届いたのは、9月7日で資格の喪失日は9月1日付。
この書類が届いた9月7日のうちに市役所へ出向いて、国民健康保険への加入を済ませています。
対応した市役所の担当者によれば、加入手続きは9日7日でも加入日は遡って9月1日になるとのことでた。
なお、今回保険証の切り替えにかかた期間は8月29日から9月7日までの10日間です。(8月31日までは任意継続の保険証が使える)
事実上は、無保険になる日は1日も発生しないことになりますが、この間9月1日から6日にかけての間に急病などで医療機関にかかることがあれば、保険証の掲示ができないため医療費に関しては一旦全額負担で新しい保険証が出来てから超過分を返金してもらうなど面倒なことになりそうです。
退職後に健康保険の任意継続を選ぶメリット
会社を退職した後に健康保険を任意継続するか国保に加入するかは、人によってメリット・デメリットがあることでしょう。
保険料のみで比較する場合でも、国保の場合は保険料の額が各市町村により算定方法に違いがあるので簡単に判別できないのが実状です。
この退職後の健康保険については、「会社を辞めたらどうなる?」的な話題でよく取り上げられるものですが、どちらが良いか個別の条件によるとしか言えないことでしょう。
なお、国民健康保険料は前年の所得に応じて保険料が算定されますが、任意継続では保険料の額は2年間変わらずどころか改訂により保険料が増減することがあります。
単純に考えると退職の翌年に会社に居たときほど収入がなかったら、その増減によっては高い保険料を払い続けるようにもなるかと思われます。
この健康保険への加入については、退職前に情報を収集してもなかなか判断がつかないかもしれません。
それより、会社を辞める目的が収入の改善だけでなく、仕事への拘りとかワークライフバランスの向上なら健康保険の話にウエイトを置きすぎるのはどうかと思ってしまいます。
そちらの話ばかり気になるのは情熱が足りないというか、そもそも退職前に仕事に対する熱量をカバーするだけの余裕があってしかるべきでしょう。
脱サラを成功させたかったら、会社を辞めてからわき目を振らず自分の仕事に集中できる時間を必要になります。
保険や年金などは生活に大事な無視できない制度ですが、自分の目指すものに対して重要なテーマでないのは事実でしょう。
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