会社員生活を締めくくる最終日【脱サラ決行で体験したリアルな一日のこと】

もらった花束 課題と試練
退職の記念にもらった花

今日は、私にとって長年続けた会社員生活を締めくくることになった最終日、3月31日のことを書いてみたいと思います。

この日は特別に緊張を強いられるわけではありませんでしたが、朝から退職の挨拶回りでずっとバタバタしていました。

それより、前日まで続いた事務の引継ぎや、周囲からの視線による居心地の悪さで心身ともに想像以上に疲労を感じていたのが正直なところです。

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辞めると言った後の居心地はやはり

私は会社に対して特別な不満をぶつけたわけではありません。むしろ「自分で新しい仕事を始めたい」と正直に伝え、退職届も退職日の約2ヶ月半前、1月中旬という早い段階で提出していました。

それでも、やはり長年慣れ親しんだ仕事仲間に対しては、どこかしら後ろめたさや心苦しさを感じるものです。

会社を辞める決意をしてからは、「辞める人」という見られ方がどうしてもつきまとい、自分だけが職場で浮いているような感覚になることもありました。

実際、普段と変わらず話しかけてくれる同僚もいれば、微妙な距離を置くようになる人もいて人の気持ちの機微をひしひしと感じました。

これまでにも書いた通り、脱サラは自由を求める一歩ですが、それまでの人間関係や職場での自分の立ち位置を断ち切るには相当の心のエネルギーが必要だと感じます。

挨拶回りでストレスレベルが上がる

退職間際に避けられないのが挨拶回りです。

定年の場合であれば「お疲れさまでした」「ゆっくりしてください」と温かい空気で送り出されることが多いですが、私のように定年前に退職するケースでは雰囲気が少し違います。

組織の外へ出る理由を、周囲は「より良い条件を求めたのではないか」「すでに次の仕事が決まっているのではないか」と勘繰るのが人情というものです。

もちろん、そんな思いを顔に出すことなく、職場の仲間やお世話になった方々へ感謝の気持ちを伝えるのが大人としての振る舞いなのでしょうが、それがいかに神経を使うことか思い知りました。

本当は「自由になりたい」という気持ちが溢れそうになるのを抑えつつ、「お世話になりました」と頭を下げる瞬間には、胸が詰まるような複雑な感情がありました。

正直、私自身も会社に対して不満がゼロだったわけではありません。それでも大人として、それを言葉や態度には出さないよう必死でした。少なくとも雇われの立場を完璧に終わらせるまでは。

退職時にストレスレベルが上がる

この挨拶回りのピークを迎えた3月30日(水)、私のスマートウォッチが計測したストレスレベルは、普通の勤務日を大きく上回る数値を示していました。これもまた、脱サラという大きな決断の裏側にある現実だと思います。

会社を辞めるためには体力が必要だと痛感

会社員は入社してしばらくの間、仕事を覚えたり職場環境に慣れるために相当な神経と体力を使うものです。

しかし、定年退職は別として、ベテランの立場で脱サラや転職のために辞める場合、入社時以上の体力と精神力が必要だと今回強く実感しました。

もちろん「そんなの気にしない」と、辞表を出してから退職の日までを平然と過ごせる人もいるでしょう。

でも、周囲への気配りや人間関係を円滑に保つことも、会社員として積み重ねてきた大事なスキルです。それができない人が独立して社会の中でうまく立ち回れるのかは、やや疑問が残ります。

私自身、繊細な神経と世渡りのバランスを意識しているつもりなので退職までの期間は本当にエネルギーを消耗しました。

職場に慣れるために使った体力以上に、辞めるためにはさらなる体力と精神力が必要だと感じます。

特に、ストレスで心が限界に達しているような状況で早期退職に踏み切るのは、なるべく避けたいところです。

やはり、自分の心身を守り、健康を保ちながら、新しい道に進める準備を整えることが脱サラ成功の第一歩だと思います。

辞めることにうしろめたさを感じる人へ送りたいエール

会社を辞めることは、誰にとっても簡単なことではありません。特に、長く同じ職場で働いてきた人にとっては、人間関係のしがらみや後ろめたさが強く残るものです。

でも、私は声を大にして伝えたいです。辞めるという決断は、自分の人生を自分で選ぶ大きな一歩であり、恥じることでも逃げることでもないということを。

退職することが裏切りだと感じる人もいるかもしれません。しかし、自分の人生を生きることを、周囲の人に許可をもらう必要はないと思います。

私自身、心の奥では不安や迷いが消えたわけではありません。でも、あのときの決断があったからこそ今こうして新しい自分を模索できているのも事実です。

もし、今の仕事にモヤモヤしている人がいるなら、一度立ち止まって自分の気持ちに正直になってほしいと思います。

そしていつか、自分自身の「新しい扉」を開く日が来ることを私は心から願っています。

退職日前後のこと

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